日本MAB計画委員会 拡大会議 議事メモ2010.10.26(平成22年) 場所:名古屋市金山 名古屋都市センター 第一会議室 日時:平成22年10月26日 15:30 ? 17:00 出席者:  松田裕之・鈴木邦雄・酒井暁子・山口史枝・若松伸彦(MAB計画委員会)  中静透(国内委員)、増沢武弘(J-BRnet南アルプス)、松井淳(J-BRnet大台・大峰)、手塚賢至・手塚田津子(J-BRnet屋久島) オブザーバー:Ana Persic(ユネスコ パリ)、洪善基(韓国 木浦大学)、古川拓哉(横国大)・冨田美紀(静岡大)、南哲人(文部科学省ユネスコ国内委員会) (計15名) 生物多様性締約国会議(COP10)でシンポジウム(サイドイベント)を開催後、場所を移して本会を開催した。 1)自己紹介、およびサイドイベントで講演を行ったPersicさん、洪さんからコメント: (Persic)昼休み時間帯のイベントとしては盛況で、MABとESD、文部科学省と環境省など異なるセクションが合同で会議を行い議論をできて大変よかった。 (洪)シンポジウムは90分と短時間だったので、今後EABRNの中でもESDの議論を深めたいと思う。来年9/18-24にShinan Dadohe(韓国)でEABRNを開催する。 2)計画委員会規約について 9月30日計画委員会会議で規約を策定することが決定したが、その方針について松田委員長より説明があり、審議の結果、以下の方針が承認された: - 計画委員会はオフィシャルな組織である国内委員会を支援する立場であること、ただし独立の組織である(委員長は国内委員会主査が任命するのではない)。 - 財源・定員は明記しない。 - 委員には原則2年の任期を設け、再任は妨げないとする。 - 委員長は委員の互選とし、副委員長を置く。 - 事務局については附則で定める。 - 規約発行と同時に、現在の委員は全員が一旦退任し、継続・新規委員が改めて着任する。 - 規約の改定は委員の過半数の賛成をもって成立する。 - 委員にはJ-BRnetを構成する各地域の代表者を加えてJ-BRnet代表者会議の性格を持たせるとともに、以下に述べる国際対応など地域に限定されない事項に十分に対応できる人員構成とする。 - 計画委員会の主な任務:地域セミナー、国際・国内シンポジウムの企画運営、ニュースレター等(InfoMAB、英文報告書)の編集発行、EABRN等国際対応 3)MAB/BRの活性化についての議論 国立公園とのタイアップの可能性について: (増沢)国立公園のゾーニングはMABと対応しており、元来親和性は高い。(中静)環境省は国立公園の見直しを進めており、初めての例として丹後半島では里山的な場所を指定をしている。必ずしも原生的な環境を対象としないという点でMABのコンセプトからずれて行く可能性もあるが、(酒井)人と自然との共存という観点が重視されるのであれば、むしろ積極的にタイアップできる可能性もある。文部科学省から環境省に交渉してもらうとのアイデアもあるが、(南)文部科学省としては国に頼るのではなく研究者コミュニティー(計画委員会)の自発的な取組みに期待している。IOC、IHP、ジオパークでは研究者団体が活発に活動を行っている。なお、既存エコパークは選定の際、文部科学省から環境省に推薦を依頼した経緯がある。 ゾーニングの名称について: (酒井)里山的な場所をトランジッション(移行地域)とするのは、現在のMABの理念にそぐわず、地元への説明の際に障壁になる。正式な手順としては国内委員会からユネスコICCに提案することになるが時間がかかるので、(鈴木)まずは適切な日本語通称を用いることにしたらどうか。 既存地域の活性化について:  (手塚)屋久島でも(松井)大台ケ原・大峰でも、ユネスコエコパークに指定されていることは地元でほとんど認識されていない。(松井)活性化にあたっては、他の制度で幾重にも保護の網がかかっているこれらの地域では、他の制度と存在感を競うようなやり方を避ける方法を考案する必要があろう。(酒井)他の制度が充実している地域では、MABのコミュニケーションツールとしての機能を前面に出し、他の制度関係者との調整に活用したらどうだろうか。 作成:ユネスコ日本MAB計画委員会  委員(事務局担当) 酒井暁子 2011.11.24